前回フェイントの基本について書きました。
基本は「反対」のことをする、になります。
今回は、じゃあ具体的にどうやればいいのか?の話になります。
目次
1.前と思わせて後ろ
2.後ろと思わせて前
1.前と思わせて後ろ
シングルスではよく見かけるフェイントになります。
自分のバック前にヘアピンを打たれて、それを返球する場合を想定します。
ヘアピンを打つ感じで入って、アタックロブみたいな低くて速い球でストレート奥に打つフェイントです。
相手はヘアピンを待っているところに、低くて速い奥への球が来ることになりますので、
一瞬足が止まったり、反応が遅れたりします。
そして、速い球なので羽が落ちるまでの時間も少ないです。
対応ができても羽が低くて、一瞬反応が遅れているので、自分が羽のところに移動して、羽を打つ時には、羽はかなりコートの奥まで飛んでおり、十分高い位置で取れず、攻撃で切り返すのも難しくなります。
いずれにしても、次に自分が打つときに有利になります。
やり方としては、まずヘアピンを打つ体勢で入ります。
ラケットと腕は高い位置にキープしたまま、
バック前に動いて右足を踏み込んでいきます。
通常ヘアピンを打つ際は、右足を踏み込んで、膝を柔らかく使って、
体が少し沈んだり、少し前に動きながら打つことになりますが、
フェイントを使う際は、ラケットを引かずに、
グリップの握り込みと、ひじを少し伸ばすような動きで、シャトルを打つ+押す感じで打ちます。
ポイントは、打つギリギリまで待つ。ラケットを引かない、動かさない。そして、前にだけ動かす、です。
羽はラケットを引かなくても意外と飛びます。ラケットを引かずに自分が強い球を打つのに、ラケットとシャトルが何cmあればいいのか把握しておくといいと思います。
30cm?20cm?10cm?ロブを打つのに必要な、ラケットと羽の距離が短ければ短いほど、相手はロブとヘアピンの判断を待たなければならないので、フェイント効果が高くなります。まあ、10cmの距離まで待ってから、一旦ラケットを引いてからロブを打つ方法もありますが、瞬間的に力を入れなければならないのは同じなので、10cmの距離で一瞬引いて打てる方は、そのまま押しても十分速い球が打てると思います。
人間は無意識に先を予測していると思います。打つ姿勢がヘアピンの姿勢で、ラケットが止まった状態が長ければ長いほど、そのまま止まり続けるという予測をします。そこを前触れなく動かすことで、予測を裏切るフェイント効果を出します。一瞬違う動きを入れると、その一瞬で相手は違う予測を無意識で行うので、フェイント効果が弱まります。完全にヘアピンの体勢から、違う球を打つことで、相手に無意識の予測をさせないように意識しましょう。
2.後ろと思わせて前
次は、相手がドロップをストレートに、自分のバック前に打ってきた場合を想定します。
ロブをクロスに打つ体勢で入っていき、ラケットを大きめにスイングして打つ瞬間にスイングスピードを極端に落とし、ヘアピンを打つフェイントです。
相手はクロスのロブが来ると思って、下がろうとしていたところに、ヘアピンがくるので、一瞬反応が遅れ、羽を下から取らせることになるので、その次の球を狙います。
やり方のポイントとしては、ロブを打つのと同じスピードでスイングすることです。速いスイングから遅いスイングにする場合、最初からスイングを止めやすいようにゆっくりスイングすると相手にバレてしまうので、スイングは通常ロブを打つのと同じスピードで打つように意識した方がバレにくいです。
また、ヘアピンを打つときにスイングは止めない方がいいと思います。スイングを止めると止めたときにラケットのヘッドが揺れるので、ヘアピンを打つときは止めないで、ロブを打つ軌道のまま、スローモーションで極端にゆっくりと動かすくらいの意識が良いと思います。ヘッドが揺れると打つ瞬間にラケットが上に揺れたか、下に揺れたかで、羽に伝わる力に差が出ますので、ヘアピンもブレます。ネットに届かなかったり、浮いてしまったり。。。スローモーションで動かすことでラケットが揺れず、打点も安定し、フレームショットなどのミスにつながりにくくできます。
フェイントのかけ方は、打つ直前までロブと同じスイングスピードで、打つ直前の30cm、20cm、10cmでスイングスピードを落とすようにします。前と見せかけて後ろのフェイント同様に、スピードが変わる瞬間のラケットと羽の距離が短ければ短いほど、フェイント効果が高いです。
ヘアピンは球足が長くなりすぎないように、羽の山なりの軌道の頂点が自分コートにできるように打ちましょう。ちょっと高く浮いてしまっても、相手は一瞬反応が遅れてますので、プッシュを打たれたりはしません。
まとめ 1.前と思わせて後ろ ヘアピンの形で入り、ロブを打つ 2.後ろと思わせて前 ロブの形で入り、ヘアピンを打つ
ということで、フェイントで相手を翻弄し、有利に試合を進めましょう!
それでは今回もご覧頂きありがとうございました。
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